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カテゴリ:産業一般・技術一般(6/54)

PREPで積層造形の利用推進を : 熊谷 良平 | 学術研究出版





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タイトル: PREPで積層造形の利用推進を

著者: 熊谷 良平  書店: 学術研究出版 

カテゴリー: 産業一般・技術一般
ページ数: 86ページ
サイズ: A5

特記: ISBN:978-4911008805

書籍形式








 


本の要約

 金属粉末を使う積層造形(AM)では、これに用いる粉末には、粒子の大きさ(粒径)と粉末の送給性に特別の注意を払い選定、選別される。
 プラズマ回転電極法PREPと言う粉末製法は、原料に丸棒を用い、これを高速回転のもとにプラズマ熔解し、液滴を振り飛ばして粒子を形成するもので、AMが要求する粒子径に関しては、分布が中央値を持った正規分布で、分布幅が狭く揃い、送給性では、粒子が球形で異形粉を含まない特長がある。これらの特長を維持管理した造り方を、本書では、「半径熔解法」として紹介した。この方法は、粉末生成モードを複雑にせず、運転操作は容易になり、PREP粉末が高品質であるとの形状的一翼をなした。
 ただし、現在のAMからの微粉要求に対して実証不足であり、80mmφのPREP電極棒で微粉つくりを目指すか、微粉における取扱いの上での負の面と合わせ、造形の側で歩み寄りが目指せるものか課題を残している。

 PREPは、ガス置換した密封チャンバー内で、静置環境のまま粉末造り運転するので、雰囲気は連続性を有し、酸素汚染の機会無く、むしろ自浄炉洗い効果さえある。その確認はチャンバー下部のバルブにより区分サンプリングによって知ることが出来る。使用不活性ガスの適否や装置のガスリークがあれば、その実績をつかむことが出来、酸素汚染に強いと言われる所以である。PREPの高品質第二翼と注目される。
 AMによる医療外科、歯科の材料は、サージカルインプラント規格に拠っているが、チタン材ではPREPが有力である。
 PREP粉末の特徴は、積層造形に近い内容を含んでおり、活用することで、積層造形に新たな前進を期待する。

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