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カテゴリ:法律・社会科学・心理・教育(47/82)

対話型鑑賞75年を超えて みえてきたもの みつめていくもの : 美術による学び研究会 | 学術研究出版





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タイトル: 対話型鑑賞75年を超えて みえてきたもの みつめていくもの

著者: 美術による学び研究会  書店: 学術研究出版 

カテゴリー: 法律・社会科学・心理・教育
ページ数: 238ページ
サイズ: A5サイズ

特記: ISBN:978-4911008782

書籍形式








 


本の要約

本書は、2023年に国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された「美術による学び研究会東京大会2023」の報告書として企画されました。
「対話型鑑賞75年を超えて《みえてきたもの みつめていくもの》」と名付けられた大会テーマは、2015年の東京大会を引き継ぐものであり、美術による学び研究会が設立以来実践し、追究してきた美術鑑賞教育の在り方を問うテーマです。
対話型鑑賞には、根本的な部分での誤解や正確ではない認識がまだまだあるようです。「対話型鑑賞はニューヨーク近代美術館が開発した」とか、「対話型鑑賞はVTSが元になっている」などの、笑うに笑えない間違いがウェブサイトには今もなお氾濫しています。
原因の一端は、対話型鑑賞という言葉の定義の曖昧さにもあると思います。序章「対話型鑑賞の歴史とその背景」では、教育学と美学の双方の学術的な側面から着目し、いつ、どのようにして「対話」と「鑑賞」が結びついて対話型鑑賞が生まれたのかを考察しています。
第1部「対話型鑑賞75年を超えて−みえてきたもの」では、北海道から九州・沖縄まで全国で実施されてきた対話型鑑賞の実践内容をそれぞれの発表者が報告しています。
第2部「対話型鑑賞75年を超えて−みつめていくもの」では、教育の学際化や、欧米諸国における対話型鑑賞の質的変化、そしてアートを取り巻く環境や意識の変化とそれに伴う文化政策の改革を背景にして、対話型鑑賞75年の歴史を超えて今後みつめていくものとは何かを探ります。本書が、対話型鑑賞についての理解を深める礎となれば幸いです。

著者のプロフィール

上野行一
「対話による意味生成的な美術鑑賞」の提唱者。アメリア・アレナスの論文“Is This Art?”(1990)に触発されて以来、彼女と活動を共にする。高知大学大学院元教授。美術による学び研究会を創設、代表を務める。同会は会員数1400名を超える国内最大の民間美術教育団体である。著書に『私の中の自由な美術』(光村図書、2014)ほか。NHK番組委員(高校講座「美術」監修)、光村図書教科書編著者(中学校「美術」、高等学校「美術」)。