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カテゴリ:歴史・哲学・地理・宗教(59/65)

空海の実像と思想 : 熊谷 保孝 | 学術研究出版





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タイトル: 空海の実像と思想

著者: 熊谷 保孝  書店: 学術研究出版 

カテゴリー: 歴史・哲学・地理・宗教
ページ数: 244ページ
サイズ: A5サイズ

特記: ISBN:978-4911008638

書籍形式








 


本の要約

高校の教科書等には、空海については、入唐して密教を学び真言宗を開いたこと、その密教については、現世利益の加持祈祷をおこなって貴族社会に支持されたというような記述がなされている。これでは空海や密教を理解できないばかりか、却って誤解を生む原因になろう。
空海の思想を代表するキーワードに即身成仏がある。「この生身のままで仏になることができる」と解されるが、これも誤解されやすい。真意は、個々人の覚りに至ること(清浄な心になること)によって、現世を理想の世界(仏国土)にすることが可能であるということである。
晩年の著書、『十住心論』は、当時のすべての思想を取り上げた比較宗教論である。そこに見られるのは、他の思想を否定するのではなく、すべてに長所を見出して、その共存・共生を説くものである。
空海の思想は広大で深遠である。世界最高・最大の思想家のひとりであることは間違いあるまい。しかも、その思想は、こんにちの諸問題―地球環境問題やイスラエル・ハマス戦争など―の解決に極めて有用な示唆を与えてくれるはずである。
本書は、空海の生涯を確かな史料にもとづいて辿ると共に、その広大・深遠な思想の紹介を試みたものである。

著者のプロフィール

熊谷 保孝(くまがい やすたか)プロフィール

博士(神道学)

【略歴】
昭和21年 兵庫県加西郡(現、加西市)に生まれる。昭和43年 國學院大學文学部史学科卒業 昭和49年 國學院大学大学院文学研究科博士課程単位取得 日本学術振興会奨励研究員(昭和49年度)武庫川女子大学非常勤講師(歴史昭和54年3月まで) 昭和54年4月〜平成23年3月 滝川中・高等学校、滝川第二高等学校教諭。この間、神戸学院女子短期大学、兵庫県立姫路短期大学非常勤講師。

【現在】
(一般社団法人)国家ビジョン研究会委員、神道宗教学会理事、日本政治経済史学研究所理事、摂播歴史研究会運営委員長、兵庫大学エクステンションカレッジ講師等。

【主要著書】
『日本古代の神祇と政治』(昭和52年、日東館出版)『歴史を考える』(昭和54年、日東館出版)昭和57年 『律令国家と神祇』(昭和54年、第一書房)『人類が生き残るには』(平成4年、国際図書出版)『日本上代の生死観』(平成21年、溪水社)『茶の湯―こころの歴史』(平成30年、一粒書房)『日本仏教は神道である』(平成31年、ブックウェイ)

【編書】
『神道大系』神社編35(播磨・但馬)(平成3年、神道大系編纂会)