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カテゴリ:芸術・芸能・語学(66/67)

韻律なくして真実なし ウェルギリウス『アエネーイス』 第1巻の「内容と韻律形式の一致」 : 三浦 恒正 | BookWay書店 学術研究出版





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タイトル: 韻律なくして真実なし ウェルギリウス『アエネーイス』 第1巻の「内容と韻律形式の一致」

著者: 三浦 恒正  書店: BookWay書店 学術研究出版 

カテゴリー: 芸術・芸能・語学
ページ数: 150
サイズ: A5

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本の要約

ラテン語を学んでいる一人として、同じように今後ラテン語にふれ、ウェルギリウスの作品に興味を持つであろう多くの方々へ、このようなアプローチをすると作品の味わいがより豊かになるのではと呼びかけたい、その様な思いから本書を著わしました。

さて、詩人のメッセージに触れるためには、原文が耳で聴きとる建前を持つ叙事詩、ラテン語ヘクサメテル(長・短短六歩格)である以上、語意と文法だけではなく、その韻律にも注意を払うことは自然なことではないだろうか。これまでの伴奏効果としての韻律と内容の相互作用の理解から一歩踏み込んで、ヘクサメテルの2つのメトロンの配列類型をヘクサメテルにおける「韻律形式」としたときに、同一・真逆・キアスムス等の韻律形式で連関する詩行間に、内容面でもそのような連関があることを見出した。詩行同士の韻律形式の連関がそれらのより豊かな内容を示唆する。

一方、このような詩的技巧のみならず、作品の精神的価値についても21世紀にとって大きな意味があると思われた。すなわち人間の自治による世界の恒久平和と強欲の克服、そのことがホメーロス・ルクレーティウスのヘクサメテルをそれぞれ「正」・「反」とし、ウェルギリウスのそれを「合」とする弁証法的展開の中で歌われていると理解されたのである。このことは「はじめに」の中でウェルギリウス『アエネーイス』の全体像として縷々述べている。

最後に、この詩的技巧および精神的価値の理解に基づき、第1巻の序歌(全巻の序歌でもある)を訳し訳注を添えた。

著者のプロフィール

1955年青森県弘前市生れ。工学博士。
化学企業勤務時の2012年に「山の学校 夏期講習会 ラテン語入門講座(東京)」に参加し山下太郎先生と出会い、以来10年間、先生のラテン語講習会の受講を継続し現在に至る。定年後に『アエネーイス』第1巻の「内容と韻律形式の一致」の探索と考察に没頭。
下記のURLに、『アエネーイス』第1巻の朗読をt. miuraの名でYouTubeにアップロードした全リストが出ている。
現在第2巻に入って継続中。生涯続けたい。
https://www.youtube.com/@tmiura-bb3kr/videos