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カテゴリ:文芸(小説・エッセイ・評論)(144/181)

海軍と父と母…絆としがらみ : 鯖江 友朗 | BookWay書店





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タイトル: 海軍と父と母…絆としがらみ

著者: 鯖江 友朗  書店: BookWay書店 

カテゴリー: 文芸(小説・エッセイ・評論)
ページ数: 152
サイズ: A5

特記:

電子書籍(550円)は BookWay コンテン堂店 でお買い求めください。

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本の要約

今年、平成二十七年は戦後七十年という節目になる年だと言われています。
ですから安倍首相が出す談話については、昨年来、韓国と中国は言うまでもなく、アメリカまでが関心を持っています。その焦点になっているのは日本のいわゆる歴史認識が妥当であるかどうか、つまり日本は先の大戦をどう考えているのか、です。
先の大戦とはアメリカが言う太平洋戦争ですが、日本はそれを大東亜戦争と呼んでいました。しかし中国はそれを満州事変から続く日華事変だとしています。
これらの戦争は、ある日、突然勃発したものではありません。その原因は明治四十三年の寺内正毅統監と李完用首相により調印された韓日併合条約に遡るだけでなく、明治三十七年からの日露戦争や明治二十七年の日清戦争にも端を発しています。したがってその源流は明治維新に繋がります。つまり歴史を正しく認識するためには、なぜ日本が江戸の幕藩体制を変革し、開国へ舵を切ったのかということまで理解するべきではないでしょうか。
いずれにしても戦後七十年間、日本は朝鮮動乱を除けば、直接戦争に関わることはありませんでした。その結果、一般の日本人の戦争体験は風化しています。世界各地で紛争があり、銃声が鳴り響いているのが現実だとしても、です。

この本は先の大戦に触れていますが、戦争の悲惨さを訴えるものではありません。一人の少年が大戦前後をどう生き抜いてきたのか、彼が両親とどう関わってきたのかを描いたものです。
この本の主人公は実在した人です。とは言え、この本が彼の実像を捉えている訳ではありません。なぜなら限りある資料を基に創作された部分が多いからです。
その意味では本人があの世でため息を漏らすような箇所が多いかもしれません。ただし著者としては彼を翻弄した大きな出来事を忠実に捉えたつもりです。文責はすべて著者にあります。
主人公の息遣いを感じていただければ幸いです。

著者のプロフィール

鯖江友朗(さばえともろう)
1952年、島根県浜田市に生まれる
2012年、定年退職
現在、神奈川県横浜市在住
趣味、酒、煙草、料理、月一の川崎競馬

他の著作
短編集『これってあり?』(風詠社 2012年)
編集『これでいいの?』(ブックウェイ 2013年)
短編集『これでもいいのかな?』(ブックウェイ 2014年)
中編小説『海軍と父と母…絆としがらみ」(ブックウェイ 2015年)
中編小説『これってオヤジのたわごと?』(ブックウェイ 2016年)
短編集『これって終活?』(ブックウェイ 2017年)
中編小説『漣の行方』(ブックウェイ 2017年)

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著者からのアピール
 昭和二年、今から八十数年前のことですが、長崎県佐世保市に住む夫婦の間に一人の男の子が生まれ、一郎と名付けられました。彼は同じ年に生まれた約二百万人の子供の一人です。
 どの時代でも子供は宝だと言われます。ですから元気に育ち、やがて社会に出ていくことをみんなから期待されます。一郎もそう期待されたはずですが、いろいろな事情があり、幼いときに父からも母からも離され、成長していきます。
 その一郎にとって心の支えになっていたのは父の存在です。なぜなら一郎の父は立派な海軍士官だったからです。とは言っても彼の父は帝国海軍の歴史に燦然と輝くほど有名だった訳ではありません。しかしその歴史の片隅を照らす一条の光だったことは間違いありません。ただし彼の父は一郎を見守るだけで、側にいたのではありません。
 つまり一郎は父の背中を見て育ったとは言えません。でも彼は父の姿を追い続けます。少年時代から成人した後も、肋膜炎や肺結核に何度も悩ませられますが、彼の脳裏にはいつも父の笑顔がありました。
 この小説は実在したその一郎という人物について書いたものです。しかしいわゆる伝記ではありません。たしかに彼の業績について少し触れてはいますが、それは結果として付いてきたものです。
 現実の生活では、読者の皆さんがご承知のように、「たら、れば」は通用しません。この小説を書きながら、私は著者として何度か「たら、れば」を想像しました。「もし彼が昭和二年ではなく、大正六年に、あるいは昭和十二年に生まれていれば」などと考えた次第です。実際、書き終えた今でもそう思うことがあります。
 なぜでしょうか?

鯖江友朗

著者のブログ

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