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カテゴリ:研究・ノンフィクション(32/51)
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タイトル: 市民活動概論 −ひょうごとアジアのNPO・NGO・ボランティアを学ぶ−
著者: 野津 隆志 書店:
BookWay書店
学術研究出版
カテゴリー: 研究・ノンフィクション
ページ数: 240
サイズ: A5
書籍形式
出版本
1,980円
本の要約
本書はNPO・NGO・ボランティアが行う市民活動について初学者が学ぶためのテキストである。主に兵庫県内とタイ・韓国などアジア地域で私が行った調査事例を取り上げ、具体例に則して市民活動の実際や課題を学ぶことを目的にしている。
日本では市民活動への関心は二つの震災をきっかけに高まってきた。まず、ちょうど今から20年前の1995年に阪神淡路大震災が生じた。この阪神淡路大震災の救援と復興の過程から、NPO・NGO・ボランティアへ重要性が人々に一挙に認識された。そこで、本書ではこの大震災の救援と復興過程での市民活動が果した役割とその後の発展について、いくつもの章で視点を変えて紹介している。
私は、阪神淡路大震災の復興のまっただ中にあった1997年に、関東から神戸商科大学(現在の兵庫県立大学)へ赴任してきた。震災被害の痕跡が残るビルや仮設の住居が線路沿いに連なる神戸の町並みを、JR電車の窓から呆然と見ていたことを記憶している。大学の周辺にもまだ仮設住宅が建ち並んでいた。ひょうごの市民団体はそうした震災被害と隣り合わせの市民生活の中に深く入り込み、しだいに力をつけ大きく成長していった。私の市民活動への研究も、市民活動の当事者たちと継続的に関わり合いながら事例研究を積み上げてきた。本書ではこうした私の事例研究が数多く紹介される。
次に、阪神淡路大震災から16年後の2011年に東日本で大震災が再び発生した。この大震災においても、阪神淡路大震災以後、日本全国で成長していった市民団体は被災地の支援と復興に欠かせない役割を担い、現在もその努力は継続している。私は、学生たちと東日本大震災直後に支援サークルを立ち上げ、ボランティア活動を行ってきた。そこで、本書では東日本大震災後私が関わったボランティア活動を事例にして、ボランティアの重要性を述べる。
目を海外に転じてみると、開発途上国で活動する市民団体であるNGOにも大きな関心が寄せられている。私はこの20年間、継続的にタイや韓国などアジア地域と行き来し、アジアのNGOの実際を調査してきた。開発途上国では、弱体な政府・行政に代わって「開発」の担い手としてNGOが大きな力を発揮してきた。21世紀の今日では、開発途上国のNGOは質も量も急速に成長してきている。そこでこのテキストでは、私の現地調査に基づき、アジア地域のNGOの実際について述べる。
著者のプロフィール
兵庫県立大学政策科学研究所 教授
専門は教育学、NPO・NGO研究
主な著書:
『国民の形成−タイ東北小学校における国民文化形成のエスノグラフィー』明石書店、2005年
『タイにおける外国人児童の教育と人権−グローバル教育支援ネットワークの課題』ブックウェイ、2014年
『市民活動概論 ひょうごとアジアのNPO・NGO・ボランティアを学ぶ』学術研究出版/ブックウェイ、2015年
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