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カテゴリ:文芸(小説・エッセイ・評論)(173/178)

運び屋にされた郡上藩凌霜隊 徳川埋蔵金はどこに眠っているのか? : 稲葉 秀章 | BookWay書店





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タイトル: 運び屋にされた郡上藩凌霜隊 徳川埋蔵金はどこに眠っているのか?

著者: 稲葉 秀章  書店: BookWay書店 

カテゴリー: 文芸(小説・エッセイ・評論)
ページ数: 140ページ
サイズ: 128×188

特記: ISBN:978-4911449394

書籍形式








 


本の要約

江戸時代、山深き郡上八幡。産業も乏しく、情報も届きにくいこの地に、宝暦年間、丹後宮津から「武の青山」と称される名門・青山氏が藩主として赴任する。静寂に包まれていた郡上は、やがて時代の奔流に飲み込まれていく。
岩本院の一人娘・お清は、藩の使いとして何度も江戸へ赴く。その旅路の中で、会津戦争で行方不明となった恋人・山脇金太郎の足跡を、かつて交わした手紙を手がかりに追い始める。やがて彼が幕府の裏の任務に関わっていたことを知る。
江戸無血開城の前夜、郡上藩は密かに「凌霜隊」を結成し、会津若松の松平容保のもとへと向かう。一方、郡上八幡の国許では新政府への転向の動きが進んでいた。会津戦争の敗北により、凌霜隊は脱走隊として扱われ、海路を使い郡上へ護送される。
その航路の裏には、徳川幕府の勘定奉行・小栗忠順と、山脇家の養子となった金太郎の密接な関係が潜んでいた。幕府の御用金を密かに船に積み込み、荷物の中身をすり替えて輸送するという、幕府最後の策謀。お清は金太郎の積み込んだ荷の正体を探るうちに、彼と小栗の行動が深い闇に包まれていることに気づく。
本作は、凌霜隊隊員・矢野原与一が遺した日記『心苦雑記』をもとに、激動の時代に翻弄された人々の姿を描き出す歴史小説。郡上八幡から江戸、そして会津へ――幕末の闇に挑む一人の女性の恋仲を一途に追ってゆく姿を、今、静かに語られる。

著者のプロフィール

稲葉 秀章(いなば ひであき)
昭和26年(1951年)8月、岐阜県郡上市白鳥町生まれ
昭和45年 岐阜県立岐阜西工業高等学校を卒業
同 年  地元で稲葉電器商会を設立
     電器屋として地域に根ざした仕事を続ける中で、情報通信の可能性に惹かれる
平成15年 郡上ネットワークサービス株式会社を設立
平成27年 株式会社郡上ネット代表就任
     指定管理者として地元のケーブルテレビの歴史番組に関わる
令和元年より、若い頃から関心にあった歴史と文化について本格的に学び直す
令和2年 岐阜女子大学大学院文化創造学科を修了
以後、郡上の歴史を掘り下げる活動に注力し、地域の方々とともに歴史を掘り起こす喜びを感じている。
     ケーブルテレビ番組「郡上歴史探訪」の企画・制作
     郡上八幡城の戦いや宝暦騒動、凌霜隊、東氏の末裔など、郡上の知られざる物語を映像で伝える60分番組を複数制作 ほか

また、短編小説や研究報告を執筆し、太平洋戦争とセレベス島に関するオーラルヒストリーや、源義経の逃避路の探究、越美南線の歴史、小野八幡神社と岩本院の仏様の研究など、郡上の文化と記憶を記録することにも注力する。

近年は、美濃馬場の起請文(長滝白山神社)の研究と再興を進め、地域の方々から聞き取りを行いながら、デジタルアーカイブ化にも取り組む。
現在も郡上の歴史と文化を次世代へとつなぐ一助となることを願い、活動を継続中。