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カテゴリ:文芸(小説・エッセイ・評論)(36/180)

てげ、てげてげ こらぼくじゃ うつ病になったある大学教員のLIFE HISTORY : 津谷 玄裕 | BookWay書店





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タイトル: てげ、てげてげ こらぼくじゃ うつ病になったある大学教員のLIFE HISTORY

著者: 津谷 玄裕  書店: BookWay書店 

カテゴリー: 文芸(小説・エッセイ・評論)
ページ数: 218
サイズ: B6

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本の要約

「てげ、てげてげ こらぼくじゃ」とは宮崎弁である。「とても、適当 こりゃあ大変だ」という意味である。宮崎県出身者である筆者は51歳の中年男性であり某大学で教員をしている。僕は5年ほど前から仕事上のストレス過多もあり、うつ病になってしまった。何度か本気で死にたいと思ってきたし、正直に書けば数回自殺未遂をしてしまっている。うつ病という病がこれほどまでに苦しく、厄介で、怖いものとは思いもしなかった。

そんな、うつ病の「山」を迎えていたと思われる最中、僕はある人から「あなたは死のうと思っても死ねません。数多くのご先祖があなたを守ってくれていますから。どうですか、リハビリテーションと思って自分のことを文章にしてみるといいですよ。少なくない人たちに共感を促す文章をあなたは書けるはず。何より、忘れていた、いや、気づいていなかった自分自身に巡り合えるはずだから」と言われ、本書を執筆してみることにした。

幼年期から少年期、青年期、そして就職してからの現在に至る自らのライフヒストリーを振り返ってみると、数多くの「あー、そうだったなあ」と思えるエピソードが述懐できた。簡潔に書けば、わがままで甘えに満ちた僕の半生であるのだが、数多くの友人や親友、恩師、そして両親との接点を通じて、僕には「生きて来て良かったなあ」と思えるエピソードが少なからず存在していることに気づけた。

うつ病となり、「死にたいと思っている今の僕」と「生きて来てよかったなあと思えている僕」は、今まさに「人間試し」の時期にあるのかもしれない。50歳を過ぎた中年おやじには少々酷な苦行のような気もするが、そう受け止めざるを得ない。そしてきっと、うつ病を乗り越えて見せようぞと思う、少しだけ前向きになろうとしている今の僕がいそうな気がしている。なるほど、人生、たまには「立ち止まって振り返ってみること」も大切な営みなのであろう。

著者のプロフィール

昭和44年(1969年)宮崎県生まれ。
県立高校普通科を卒業し、群馬大学教育学部保健体育科に進学。その後、広島大学大学院学校教育研究科へと進学、2年間の悪戦苦闘の末、修了(教育学修士)。
広島市立大学特別研究員を経て、福岡大学体育学部(当時)助手、財団法人(当時)福岡市体育協会嘱託職員を経て、平成13年(2001年)より現職。
近年における主な著書・論文は、スポーツクラブの社会学―「『コートの外』より愛をこめ」の射程、青弓社(2020;共著)、地方自治体スポーツ行政は部活動改革動向とどう向かい合っているのか:総合型クラブ育成を担当した元指導主事の意識からみえてきた行政文化の諸相、体育学研究第63巻(2019;単著)ほか。