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カテゴリ:研究・ノンフィクション(11/32)

にっぽんっていいね!和の経済入門 : 三野 耕治 | BookWay書店





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タイトル: にっぽんっていいね!和の経済入門

著者: 三野 耕治  書店: BookWay書店 

カテゴリー: 研究・ノンフィクション
ページ数: 262
サイズ: A5

特記:

電子書籍(1,320円)は BookWay コンテン堂店 でお買い求めください。

書籍形式








 


本の要約

問題の解決には現場に学ぶのが出発点である。本書に掲載・引用された人物の数は240名に上る。筆者はこのうち120名を超える人たちと直接に交流する中で、現場と先人に学ぶことを通じて食の農の再生への道筋が見えてきた。それは人間中心の価値観を部分(人間)から全体(地球)へと転換することである。わが国の文化の基層には自然と共生する考え方があり、この価値観の転換を受け入れる素地が十分ある。筆者は奇跡のリンゴの木村秋則氏、欧州のチーズコンテストで金賞に輝いた宮嶋望氏、有機農業の先覚者である「百姓」佐藤忠吉氏と交流があり、本書は斯界を代表する3人から推薦を受けた著作である。

著者のプロフィール

三野耕治(みの こうじ)

1950年 香川県生まれ
1973年 農林省に入省。東北農政局、山梨県、中国四国農政局、北海道開発局等で地域農政に携わる。2003年公務員退官後、(独)農業技術研究機構客員研究員、酪農学園大学客員教授、同大学特任教授、2014年から札幌大学客員教授。このほか、自称、百姓応援団として多くの民間団体の活動を支援。地域で食と農のネットワークの立上げに携わる。

主要論文等:
「飼料安全法制における行程管理に関する考察―Better Regulation下のEU飼料安全法制との比較」『計画行政』
「震災以降の参加型地域農政」『環境経済・政策研究』
「飼料安全規制における共同規制」『地域学研究』
「農業バイテクを巡る知的財産権と公共財」『知的財産権法と競争法の現代的展開』(紋谷暢男教授古希記念論文集)
「職能団体の役割 日本飼料工業会 その取り組みと震災対策」『農業と経済』

著者からの書籍PR

「最高のアイデアは常に現場から生まれる。本社は何も生まないし、何も売らないことを肝に銘じよう。」(GE会長ジャック・ウエルチ)
農業は、現場の経験や出来事が様々に積み重なって、発展する経験的技術が集積された産業であり、これに対応して農政は現場の声を適切にくみ取ることが必要である。
<キーワード>個の確立とゆるやかな共同体、日本の子供に必要なもの、生命と金属、雑草は土の保護者、自己相似性、マーケテイングは顧客の創造、TEIKEI、お種戻し(種の保存)、自分の物差し、発芽小麦パン、福祉は自らの手でつくるもの、自然素材の機能性、和方・神方、気候と風土にあった食性、観天望気、自然素材の合理性、研究視座の転換、鎮守の森、長江文明、鹿食免、御味の百食、天地人の合作、蹄耕法、宇宙船地球号、仏教経済学、要素還元主義の限界、モード2、代替医療、農業技術の総合性、機能水、植物と微生物の共生、自然への同調、常磁性、炭埋、統合農業技術、ウンカの来ない田んぼ、作物とヒトの健康、患者中心の医療、デンマルクの話、智き愚人、リスク社会の到来、コンセンサス会議、声なき声を聴く、ネットワークの科学、生命は流れの場、自然資本の経済、離見の見、個性ある創造者、計画された偶発性理論
<本書の内容>
地域農政に携わっていた折にお百姓さんとの出会いと交流があり、また、米屋さん、酒屋さんなど地元の多くの食品産業の方々やアレルギーに苦しむお子さんをもつ父母や医療関係者と出会った。現在でも交流している素晴らしい方たちを第1章では「現場に学ぶ」として題して紹介する。
現代経済学は効率化や競争を前提とした経済学である。資源が無限にあって環境負荷が制約にならない時代には均衡点や最適点が有効であるかもしれない。しかし、有限な地球資源の下では最適点は人間にとってのそれではなく、自然環境を含めた超長期の均衡点を模索しなければならない。わたしは「わが国の自然と伝統に立脚し、人間と環境を包含した経済(メタ経済)のあり方」を「和の経済®」と呼んでいるが、地球全体の経済社会の目指すべき方向であると考えている。
このような物質循環を考える際に参考とすべきは、わが国の文化の基層にある自然との共生・循環の思想である。わが国の自然信仰と循環思想の中で継承されてきた経験的技術を第2章では「先人に学ぶ」として題して紹介する。
要素還元主義の限界に直面する中で、これをどう打開するかについて新しい視点を紹介したい。自然を相手とする農業は様々な領域の技術を総合的に適用して行う産業であり、複雑系である生命を対象とする産業でもある。複雑系である食と農を際に必要な水と土と光について第3章では「全体としてとらえる」と題して考察する。
わが国の現状、とりわけ食と農を再構築するためには、全体をとらえる考え方を検討する必要がある。わが国の先人たちが残した「タテ(時間)」とネットワークの「ヨコ(場)」を意識すれば個々の立場を超えたメタの視点が獲得でき争いを超えた調和の世界が実現できると考える。メタの視点を獲得するためには、これからの経済学は地球環境システムへ及ぼす影響の経済効果を検討する必要があり、「自然資本の経済」の考え方も必要である。また、このようなメタの視点を養うには「内なる自分」への回帰が必要となるが、わが国にはその手法と考え方が伝承されている。第4章では「目覚めよ!にっぽん」と題して自然と親しむ固有の倫理体系であるわが国の日常生活の基層にある民族精神について考察する。

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