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カテゴリ:医学・歯学・薬学・看護・福祉(15/22)

地域理学療法学テキスト : 村田 伸、白岩加代子 | BookWay書店 学術研究出版





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タイトル: 地域理学療法学テキスト

著者: 村田 伸、白岩加代子  書店: BookWay書店 学術研究出版 

カテゴリー: 医学・歯学・薬学・看護・福祉
ページ数: 140
サイズ: B5

特記:

電子書籍(1,650円)は BookWay コンテン堂店 でお買い求めください。

書籍形式








 


本の要約

「地域理学療法」は、地域リハビリテーション活動体系のなかの1翼を担う分野です。病気や怪我により身体機能の低下をきたした障害者や高齢者の多くは、急性期および回復期での治療的理学療法を経て、家庭や施設での維持期の理学療法を受けることとなります。維持期理学療法では、生活動作に必要な身体機能の評価やトレーニング、あるいは住環境と身体機能を考慮した動作指導が重要であり、これらはいわば「生活的理学療法」と言い換えることができるでしょう。

世界保健機関(WHO)は、2013年における日本の平均寿命は男性が80歳、女性が87歳、男女合わせて84歳で、世界一の長寿国と発表しました。高齢期は、今や誰もが迎えると言ってよい時代となっています。また高齢者の数が増えると、加齢による心身の変調に起因する疾病の罹患率も増加するため、要介護高齢者の数も増加します。人は誰しも個人として尊重され、その人らしく住み慣れた地域で生活していくことを望みます。このことは、介護が必要となった場合でも同じで、たとえ認知症となったとしても大切にされたい、理解されたいという思いは同じです。

理学療法士は、医師や看護師のように人の命に直接かかわる仕事ではありません。理学療法士は、病気や怪我により生じた障害によって、「就労できない」、「就学できない」、「自立生活ができない」など、人生の中で困難な場面でその人に寄り添いながら社会復帰を支援する職業であることから、「人生にかかわる仕事」と言われます。地域理学療法では、急性期や回復期での理学療法のように、対象者の身体機能や動作能力への直接的なアプローチだけでは不十分で、本人を取り巻く家族や社会環境を含めた包括的なアプローチが必要となります。さらに、理学療法士に対する社会のニーズは、治療という観点のみならず、病気や怪我の予防、高齢者の要介護状態になることの防止、障害を抱えながら生活する人たちへの支援、健康増進などQOLの立場からも期待されています。

地域理学療法を実践するためには、リハビリテーションやノーマライゼーションの理念を整理したうえで、医療や福祉に関する法制度や介護保険制度の知識、在宅サービスや施設サービスの内容、障害者や高齢者に対する地域支援の方法、予防医学に関する知識などを理解する必要があります。

本書「地域理学療法学テキスト」は、地域理学療法を実践するための入門書として、理学療法士を目指す学生の皆さんならびに新人理学療法士の方にご活用いただき、将来の地域理学療法の実践家として活躍していただくことを期待しています。

                       村田 伸
                       白岩 加代子

著者のプロフィール

村田 伸(むらた しん)

理学療法士、博士(心理学)、修士(看護学)
久留米大学大学院心理学研究科後期博士課程心理学専攻修了
佐賀医科大学大学院医学系研究科修士課程看護学専攻修了
姫路獨協大学医療保健学部准教授、西九州大学リハビリテーション学部教授を経て、現在、京都橘大学健康科学部教授

白岩加代子(しらいわ かよこ)

理学療法士、博士(障害科学)
東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻(機能再建学)博士課程修了
県立広島大学保健福祉学部理学療法学科講師を経て、現在、京都橘大学健康科学部准教授